SAW 2021年11月21日
今日11月21日(現地アメリカのニューハンプシャー州ピーターバラ(Peterborough, NH)時間は11月20日(土)正午12時)午前2時からのSAWの世話人は、現在センサリー・アウェアネス・ファンデーション(SAF)代表理事のステファン先生でした。ステファンさんは、昨年(2020)5月29日(土)、8月22日(土)、今年(2021)1月2日(土)、4月3日(土)、6月5日(土)、7月24日(土)、9月25日(土)に続き8回目の世話人を務めました。彼は、前回9月に、石を用いるセンサリー・アウェアネスの実習を行いました。事前メールでは12月4日(土)5日(日)の週末国際SAW開催の案内もありました。
ステファンさんは、お自宅の部屋(自転車こぎのサイクリング・ジムやファイルの積まれた戸棚が壁際に並ぶ)からの登場でした。特にステファンさん愛用の椅子が目に留まりました。その椅子は、横幅30センチで奥行き10センチの木製で高さは40センチほどの質素な骨組みだけの、「(重力のバランスの中で)ただ坐ること」だけのために作られた椅子のように見えました。
ステファンさんの最初の参加者への言葉かけは、「いま、自分のからだの感覚で意識している場所(部位)を2~3ご紹介してくれませんか?」というものでした。参加者から「胸」「顔」「頸筋」「目(眼球:eye ball)」等が出ました。
(注:伊東博訳『センサリー・アウェアネス』30頁から、「シャーロットがニューヨークの「社会研究ニュースクール」(New School for Social Reaserach)」でコースを始めた初期のころの名称は、「行・住・坐・臥―人間の四威儀」(Walking, Standing, Sitting, Lying: The Four Dignities of Man)といものでした。この坐る・立つ・ねる・歩くをあらわす行住坐臥という古代中国のことば・・・この4つのテーマを別々に取り扱うということは、実際的にはむしろ制約となってしまう・・・シャーロットのセミナーには、ほかにもいろいろな名称がつけられました-「呼吸の研究」(Study of Breathing)、「いま深くここにあること」(Being All There)、「非言語的体験とコミュニケーション」(Non-varbal Experience and Communication)、「目をさます、リズムにのる、ひらく」(Awake, Tune In: Unfold)、「意識を広げる」(Toward Expanded Consciousness)、「日常生活の中の瞑想」(Meditation in Everyday Living)、「接触すること対技術・操作」(Contact versus Technique and Manipulation)、「与えることと受け取ること」(Giving and Receiving)、「深層体験に入る」(Entering Experience in Depth)、「扉をひらく」(Opening Doors)、「感受性豊かなかかわりを求めて」(Toward a More Sensitive Relating)、「いまここに生きる喜び」(The Delight of Immediacy)。・・・これらの名称を見渡してみることをおすすめしたいと思います。・・・私どもは決して、すでに確立されている規律に従って、正しい立ち方(correct standing)、正しい坐り方、正しい呼吸のしかた、などといったものを求めているわけではありません。私どもはただ、私どものひとりひとりの中に起こってるままの現象の性質を理解しようとしているだけなのです。・・・生きるという過程(プロ―セス:living processes)それ自体に対する基本的な関心を持っているだけなのです。ですから、私どもの勉強の中では、明晰さも深さも十分にもっていないような、いわゆる大へんカッコわるい参加者でも、最高の体験をもっている教師と全く同等の権威をもっているのです。)
「それでは、これから、今自分のいる場所(椅子に坐っている人、立っている人)で、しずかに、ゆっくりと、 自分の手のひらで、自分の胸に触れてみることができますか?触れてみませんか?」
「目を開いている人は、目を閉じてみると、からだの感覚に変化はありますか?」
「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「いま、あなたは、地球の重力を感じていますか?」「自分のからだのバランスは、いかがでしょうか?」「充分に、からだに触れている感覚がありましたら、次に、ふれている手のひらを、ゆっくりと自分の胸から、顔をほうへ移動して、両手で自分の顔に触れてみることができますか?触れてみませんか?」「いま、ふれている自分の顔の感触は、いかがでしょうか?」「自分のおでこ、目のまわりのくぼみ、頬、ほほの骨、鼻、唇、顎の感じは、いかがでしょうか?」
「充分に自分の顔の感じを感じることができたら、次に、いま、居る場所で、椅子に坐ってる人は、立つことができますか?」「立ってみませんか?(come to stand)」
「いま、そこで立つことができたら、からだの感じは、いかがでしょうか?」「地球の重力を感じますか?」
「からだのバランスは、いかがでしょうか?」「ちゃんと立っていますか?」
「立つことが出来ましたら、自分の両手で、自分の顔に触れることができますか?」「いま立って、自分の顔に触れる感じは、いかがでしょうか?」「自分のおでこ、目、目のまわりのくぼみ、顎、ほほの骨、鼻、唇、顎のかんじは、いかがでしょうか?」「しばらく自分の顔の感触を受け取ることができたら、顔に触れている両手を、ゆっくりと自分の頸筋に移動することができますか?」「いま、地球の重力を感じていますか?」「自分のからだのバランスはいかがでしょうか?」「いま、呼吸は、いかがでしょうか?」
「それでは、ゆっくりと、いま立っている場所から2~3歩、ゆっくりと歩いてみることができますか?」「歩いてみませんか?」「いま居る場所(部屋の中)で、歩くことができる範囲で、ゆっくりと前や後ろに歩くと、からだの感じは、いかがでしょうか?」「あなたのからだのバランスは、いかがでしょうか?」
「あなたのからだのバランスは?(sensing where is coming from)」
「いま、あなたの足のうらの感覚は、いかがでしょうか?」「あなたは、床の上に立つことができていますか?(What is a life responsive with the touch of your floor)」
「たつこと、歩くことができたら、また、もとの場所へもどり、椅子に坐ってみませんか?」
(注:このときに、ステファンさんは、自分の後ろに準備した、簡素な椅子を見せながら、ただ坐るだけ、の様子を画面に見せてくれました。背もたれもない、ただ、おしりと椅子の触れるところだけしかない簡素な椅子でした。)
「いま、椅子に坐ることができますか?」「お尻の坐骨と椅子の触れている感じは、いかがでしょうか?」
「ちゃんと椅子に坐ることができましたら、自分の両手で、自分の片方の膝のまわりを静かに触れてみませんか?」「いま、両手のひらで、自分の膝を触れてみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」
「片方の膝をじゅうぶんに触れてることができましたら、もう片方の膝に触れてみませんか?」
「いま、自分の脚の感じは、いかがでしょうか?」「それでは、ゆっくりと、両手のひらを膝から離してみませんか?」「両手のひらを膝から、離しても、ふれている感じは、ありますか?」
「いま、足の感じは、いかがでしょうか?」「あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「次に、ゆっくりと、片方の手のひらを自分の後頭部に近づけて、しずかに触れてみませんか?」「もう片方の手のひらで、自分の顔の目の辺りに触れてみませんか?」「あなたの両手のひらの間の空間(space)を感じますか?」「自分のあたまの空間を感じますか?」「自分のあたまの空間は、窮屈ですか?開かれていますか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?(be supported by your breath)」
「自分のあたまに充分にふれることができましたら、ゆっくりと両手のひらを、あたまからはなして、みませんか?」「いま、あなたのからだの感じは、いかがでしょうか?」
「それでは、これまでの体験を、みなさんでシェアしませんか?いかがでしょうか?」
簡単ですが、今日のSAWの簡単な紹介でした。来週28日(日)午後2時からは、1年半ぶりの対面による町田勉強会(当日は、遠方参加者でもZOOMでご参加いただけるようにハイブリッド型)準備致します。よろしくお願いします。 早々 11月21日 伊藤稔
SAW 2021年11月14日
今日11月14日(現地ニューヨーク市のクィーン地区時間13日土曜日お昼の12時で、今週から冬時間となり、日本との時差は14時間遅れています)午前2時からのSAWの世話人は、NYCクィーン在住のペニー(Penny Smith)先生でした。彼女は、昨(2020)年12月6日(日)、今年5月30日、9月19日に続き4回目です。彼女は、1968年(Saraさんらと同年代)からシャーロット先生やブルックス先生のワークショップに参加してきました。1988年センサリー・アウェアネス・ワークショップの世話人に認定され、それ以来、ニューヨーク市とメイン州のモヒーガン島でのワークショップの世話人をされてきました。ペニーさんは、もともと看護師の仕事をしてきました。夫のロバート(Robert)さんや娘のアンナ(Anna)さんもセンサリー・アウェアネス・ワークショップに参加してきました。3年前の2018年にご夫妻は、車を運転中に交通事故で負傷しましたが、最近は、陶芸や彫刻の分野のビジュアル・アートの世界で、ご自身の創造性を培っていることを自己紹介欄に挙げています。今日の実習は、「自分のあたまを感ずる」(伊東博訳『センサリー・アウェアネス』15章pp.279-285)でした。
私は、いつものように午前1時45分の開始15分前にZOOMに入りました。今日のZOOMホストはLAサンタモニカ在住のサラさんでした。ホストのサラさんから、「先週、これまで毎回欠かさず土曜日SAWに参加していた、NYCブルックリン在住のキャロルさん(いまわの際まで、チェロを奏でていたそうです)が亡くなられた」ことのアナウンスがありました。「キャロルさん」と聞いた私は、ZOOMだけの面識ですが、いつも大変元気な様子(参加者の中でも最高齢者の1人)で、ZOOM画面の前に、毎回キャロルさんの前面に、時々、愛猫の黒い尻尾が現れていたことで、私は、すぐにキャロルさんのお顔が浮かび、私の中の記憶に残っていました。午前2時になると、世界中から33名の参加者が集まり、世話人ペニーさんの言葉かけから、静かに始まりました。「あなたの中に静かさが訪れて来ていますか?」
「あなたの身心に静かさが訪れてきたら、しずかにゆっくりと、自分のあたまを頸から右側のほうへ回してみませんか?」(伊東博著『身心一如のニュー・カウンセリング』の第8章「朝の目覚め」の中の2上半身のスラッピングの「②あたまをまわす」(同書164頁)では「息を吐きながらくびを前(下)に深くまげ、息を吸いながら、あたまを右の方から真後ろまでまわし、そこからは、こんどは息を吐きながら、左の方からあたまをまわして前にもどってくる。そこから、もう一度、息を吸いながらあたまを右の方から後ろにまわし、後ろからは息を吐きながら、左まわりに前にもどってくる(あたまをグルッと同じ方向に二回まわすことになるが、このとき呼吸に合わせてまわすようにする)。同じように今度は、前から左、後ろ、右をまわって前にもどる。右から左からと、それぞれ二回ずつまわすことになる。」が参考になりました。)「目を開いている人は、目を閉じてみることができますか?目を閉じて、自分のあたまを右側へ静かにまわしてみると、あなた自身、あなたのからだは、どんな感じでしょうか?(How you are ? Any change in you ? Slowly enough ? What’s happen in you ? Is there anything insidge you ?)」
「自分のあたまを左右に2~3回、しずかにゆっくりと、回すことができたら、正面に顔をもどしてみると、いま、どんな感じでしょうか?あなたの呼吸は、いま、いかがでしょうか?」
「次に、自分の両肩をしずかに、ゆっくりと、上に持ち上げてみることができますか?持ち上げてみませんか?」「自分の肩の重さを感じますか?」「自分のペースで、しずかに、ゆっくりと、上のほうに肩を持ち上げて、また、しずかに元のところに戻してみることができますか?ご自分のペースで2~3回、自分の肩を持ち上げると、どんな感じでしょうか?いま、呼吸はいかがでしょうか?」(注:同書166頁:「⑥両肩を大きく上下して、深く呼吸する;両肩を上に引き上げながら、息を大きく吸い込む。息を吐くときは、からだを前にまげながら、おなかと胸の空気を充分に吐き出すようにする。からだのなかの空気を全部しぼり出すようにする。」)
「次に、自分の両手を両肩にしずかに触れながら、自分のくびを、ゆっくりとしずかに右側がわへまわしてみると、どんな感じでしょうか?」「右側へまわしたら、しずかも元のところに戻して、今度は、ゆっくりと静かに左側に回してみることができますか?」「左右に2~3回自分のくびをまわすと、どんな感じでしょうか?」「ゆっくりと、自分の顔を正面(center)に、戻ると、いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「次に、自分の両手をしずかに、肩の高さまで正面で持ち上げて、自分の両手の間に、ボールを挟んだような、イメージで、あなたの両手を、自分の前に、しずかに、ゆっくりと伸ばしてみませんか?」
「いま、自分の正面に両手を伸ばして、ボールを挟んでいる感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたが、両手で挟んでいる架空のボールを、自分の肩の高さからゆっくりと、しずかに、上のほうへ、あたまの上のほうへ持ち上げてみることができますか?」「あたまの上の方まで、上がるところまで、両手を持ち上げることができましたら、また、静かに、肩の高さまで、自分の前に戻してみると、呼吸は、いかがでしょうか?(slowness practice wonderful)」「何回が、架空のボールを上まで持ち上げてみると、どんな感じでしょうか?」「2~3回できましたら、自分の両手を元のことろにもどしてみませんか?」「いま、呼吸は、いかがでしょうか?」(世話人のペニーさんは、ここまでで、中間フィードバックをとりました)
「次に、いま、(椅子に)坐っている人、立っている人、(床、ベッドやソファーに)横になっている人、それぞれのからだの姿勢のままで、じぶんのからだが、支えられてる(椅子、床、ベッドやソファーから)感じはありますか?」「いま、自分の片方の手のひらで、おしりの下から触れながら、自分の坐骨(sitting bone)を感じることができますか?」「自分のおしりの下に手のひらを置いて、自分の坐骨を手のひらで感じることができたら、自分のおしりをしずかに、ゆっくりと前、後ろに動かすことができますか?」
「自分の手のひらの感じは、いかがでしょうか?」「もう片方の手のひらも、もう片方のおしりの下においてみること、いかがでしょうか?」「自分の両手のひらが、自分の坐骨をおしりの下から触れている感触はいかがでしょうか?」
「いま、自分の上体を、静かに、ゆっつくりと、前後に移動してみると、おしりの下に置いてある自分の両手のひらの感じは、いかがでしょうか?」「何回か、上体を前後に動かすことができたら、また、自分のからだの真ん中(center)にもどしてみませんか?」
「次に、自分のからだの上体を、今度は、ゆっつくりと静かに、大きく回してみることができますか?」
「最初は、右側からゆっくりと大きく回してみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」「右回りが2~3回まわすことができたら、今度は、左回りにまわすと、からだの感じは、いかがでしょうか?」
「それぞれ、自分のからだの上体を左右に大きくまわしてみるとおしりの下においてある、自分の両手のひらの感じは、いかがでしょうか?」「自分のからだが、(床、椅子、ベットやソファーから)支えている感じは、いかがでしょうか?」「それでは、自分のからだを正面(center)にもどして、両手をおしりの下から、ゆっくりと、しずかに、離してみると、どんな感じでしょうか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「いま、椅子に坐っている人は、床から右脚を少し持ち上げることができますか?」「少し持ち上げることができましたら、自分の両手で、しずかに、ゆっくりと、自分の脚をタッピングしてみませんか?つま先から、ふくらはぎ、ひざ、もも、脚のつけねの感じは、いかがでしょうか?」
「自分の右脚を充分にタッピングできたら、脚を変えて、左脚の足をタッピングしてみませんか?」
「自分の両脚をタッピングできましたら、最後に、立つことができますか?」「いま、立つことが出来ましたら、自分の呼吸は、いかがでしょうか?」「ちゃんと立つことができたら、自分のからだの重心をしずかに、ゆっくりと右側へ移動することができますか?」「自分のあたまのてっぺんから自分のつま先までのからだの感覚は、いかがでしょうか?」「それでは、また、正面(center)に戻り、次にからだの重心を左側へ移動すると、からだのバランスは、いかがでしょうか?(where is your center ? balance ?)」
「左右にからだの重心を移動することができましたら、また、正面(center)に戻ることができますか?」
「いま、あなたが立っている、からだの感覚は、いかがでしょうか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「それでは、これまでの体験(実習)のフィードバックをしませんか?いかがでしょうか?」以上、簡単ですか、今日の明朝2時から3時30分までのSAWのご報告です。
日本も次第に秋が深まりを見せているニュースと伴に、新型コロナ感染者数の新規感染者の減少が続いています。このまま、静かに、年末年始が迎えられることを、世界中が願っています。再来週11月28日(日)午後2時から、対面とZOOMの両方で11月の勉強会を準備しております。宜しくお願い致します。 草々 11月14日 伊藤稔
SAW 2021年11月7日
今日11月7日(現地ニューヨーク時間6日土曜日お昼の12時から)のSAWの世話人は、シェリー先生(Shelly Hairner)先生でした。彼女は、今年6月12日に続けて2回目の世話人です。彼女は、前回はNYC(ニューヨークシティー)のご自宅からでした。彼女は、センサリー・アウェアネス財団公認の世話人では、一番新しい世話人の1人です。もともとは、ドイツのベルリンでエルサ・ギンドラーのもとで、シャーロット・セルバーと、ともに学んだキャロラ・スピッツ(Carola Speads;1900-1999;著書『より善い呼吸法(Ways to Better Breathing;1992)』)のお弟子さんで、フランスのパリで、身体療法家として活躍していたテレーズ・ベルテラ(Therese Gertherat;1931-2014、フランスのリヨン生まれ)のもとで、約37年前の3年間(1984~86)、パリで身体法を学びました。彼女のお師匠さんのテレーズ女史は、それまでの単に「(人間の)体を鍛える体操」に対して、「反体操:anti-gymnastic」を提唱して、「私たちのからだは、お母さんのお腹に居る時から、すでに知性を備えており、いのちの記憶(歴史)が、からだの中に十分に備わっている。」ことを主張しました。シャーロット没後の2015年から、正式に、センサリー・アウェアネス財団に加わり、以後、ニューヨーク、メキシコ、カリフォルニア、モヒーガン島、ドイツ等でのワークショップに参加しています。シェリー先生最近の活動は、彼女のホームページ(URL: https://shelleyhainer.com/)で公開しています。
今日のシェリー先生のSAWの案内メールでは、事前にタオルとコップ1杯のお水を準備するようにアナウンスがありました。また、今回も12時45分にZOOMに入りましたら、今日初めて参加するというドイツのミュンヘンからリタ(Rita)さんは、エルサ・ギンドラーの流れを汲んでいるドイツでの身体瞑想の勉強会のグループメンバーの1人で、これまでもドイツで開催されてきたシャーロット・セルバーのセンサリー・アウェアネスのワークショップに参加してきたとのことでした。
シェリーさんの最初の言葉かけは、「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?(let come and go by your breath)」「目を開けていても、目を閉じたければ、閉じても大丈夫です。」「いま、あなたの呼吸に、何か気づきがありますか?(discovery sensation, your own breath)」
「ゆっくりと落ち着いてきましたら、自分の頸からあたまが、静かに、ゆっくりと、左側のほうへ回ることができますか?」「ゆっくりと自分のあたまが、左側の方へまわり、自分の左肩が見えるところまで、自分の頸からあたまが、まわるところまで、きましたら、片方の手の指先で、自分の頸の前の付け根のところの鎖骨(collarbone)の辺りを触れてみませんか?」「指先の感じは、いかがでしょうか?(feeling your touch of your finger)」「自分の胸や頸のまわりの鎖骨の辺りの感じは、いかがでしょうか?」
「充分に自分の指先で、自分の頸の付け根から鎖骨を触れることができたら、また、ゆっくりと静かに自分の頭(顔)を正面にもどしてみると、いかがでしょうか?」
「いま、触れている頸の付け根の鎖骨あたりから自分の胸を、静かに、自分の指先で、タップしてみませんか?」「いま、あなたの呼吸の感じは、いかがでしょうか?」「いま、自分の呼吸に何か、変化はありますか?」「それでは、また、ゆっくりと静かに、今度は、反対の右側の方へ、自分の頸からあたまを回して、自分の右側の肩が見えるところまで、回りますか?」「いま、からだの感じは、いかがでしょうか?」「自分の坐っている椅子や床の感じは、いかがでしょうか?」「自分のお尻や足の裏の感覚は、いかがでしょうか?」「地球の重力を感じていますか?」「いま、自分の呼吸は、いかがでしょうか?(feeling with next breath)」「自分の身の回りの感じは、いかがでしょうか?(many things are going there.)」
「それでは、ゆっくりと、しずかに、自分の頸からあたまを正面に戻してみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」「いま、自分の呼吸は、いかがでしょうか?」
「自分の顔が正面まで戻りましたら、今度は、静かに、ゆっくりと自分の左手の人差し指の指先で、自分の下唇に、そっと、静かに、触れることができますか?」「いま、自分の頸のまわりの感じは、いかがでしょうか?」「いま、呼吸は、いかがでしょうか?」「充分に自分の下唇に、ふれることができましたら、また静かに、指先を下唇から離して、休んでください。」
「充分に休むことができたら、今度は、反対の右側の手の人差し指の指先で、自分の上唇にしずかに、ゆっくりと触れることができますか?」「いま、呼吸は、いかがでしょうか?」「自分の背中の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、ふれている右手の指先を、左手の指先に、替えて、上唇に、もう一度しずかに、ゆっつくりと触れてみると、何か変化はありますか?」「呼吸は、いかがでしょうか?(What’s the feel of your breath come ?)」「それでは、ゆっくりと自分の指先を上唇から、しずかに離して、休んでください。」
「充分に休むことができたら、また、自分の頸からあたまをしずかに、ゆっくりと左側に回すことができますか?まわるとこまで、回りましたら、また、しずかに、正面にもどりませんか?」
「今度は、自分の頸からあたまを、反対側の右側に回してみませんか?まわるところまで、まわりましたら、また、ゆっくりと、正面に頸からあたまを戻してみると、どんな感じでしょうか?」
「次に、自分で準備したタオルを半分に折って、ロール状に丸めて、自分の正面の胸の前に、両手で上と下をつかんでみることができますか?」(シェリーさんは、画面上で、ロール状に丸めたタオルの上と下を左右の手でつかんで、見せてくれました。)
「両手で上と下をつかんだロール状のタオルを(雑巾を絞るように)上部分と下部分を反対方向にねじって、絞ることができますか?自分のつかんでいるタオルを上と下で、絞れるところまで、力を入れて絞ってみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」「いま、呼吸は、いかがでしょうか?」
「今度は、タオルの絞る方向を、逆にしてみるといかがでしょうか?」「何回か、自分のタオルを左右に絞った感じは、いかがでしょうか?」「自分の呼吸は、いかがでしょうか?」
「次に、自分のペースで、自分の頸からあたまを、左右にしずかに、2~3回、ゆっくりと回してみると、呼吸は、いかがでしょうか?」「自分の頸からあたまが正面に戻った時に、しずかに、休んでみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」「頸からあたまが、正面に戻ったら、休んで、左右に2~3回、頸からあたまを回してみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」
(注:伊東博著『身心一如のニュー・カウンセリング』の「朝のめざめ」の実習の中の1つ「あたまをまわす」(164頁:「息を吐きながらくびを前(下)に深くまげ、息を吸いながら、あたまを右の方から真後ろまでまわし、そこからは、こんどは息を吐きながら、左の方からあたまをまわして前にもどってくる。そこから、もう一度息を吸いながらあたまを右の方から後ろにまわし、後からは息を吐きながら、左まわりに前にもどってくる(あたまをグルッと同じ方向に二回まわすことになるが、このときに呼吸に合わせてまわすようにする)。同じように、今度は、前から左、後ろ、右をまわって前にもどる。右からと左からと、それぞれ二回ずつまわすことになる。」参考:伊東博先生のインストラクションは、呼吸とあたまを回すタイミングが、明瞭に示されています。)
「自分の頸からあたまが休むことができたら、次に、また自分の頸からあたまを右側へ回して、右側の肩が見えてきたら、自分の唇で自分の右側の肩に、キスをしてみることができますか?」
「自分の唇で右方へキスができたら、またしずかに正面にもどり、今度は、反対側の左側へ回して、自分の肩が見えてきたら、自分の唇で左側の肩に、キスをしてみませんか?」「何回か、自分のペースで自分の左右の肩にキスをしてみると、いかがでしょうか?」「自分の左右のからだの感じは、いかがでしょうか?」「いま、自分のからだに地球の重力を感じていますか?」
「次に、自分の顔が正面に戻りましたら、自分の顎にクレヨンをつけた感じで、自分の顎で、大きく、なるべく大きく、円を描いてみませんか?」「自分の顎を大きく回して、円を描いているときに、呼吸は、いかがでしょうか?」「右回りに顎を大きく回したら、今度は、反対側の左回りに大きく顎を回してみるといかがでしょうか?」「右回り、左回りを2~3回繰り返すと、呼吸は、いかがでしょうか?」「何回が出来ましたら、頸からあたまを正面にもどして、休んでください。」「いま、呼吸は、いかがでしょうか?からだに重力を感じていますか?」
「次に、こんどは、自分の鼻の先に、鉛筆を付けたようにして、自分の鼻先で、丸く円を描いてみませんか?」「右回りに描いたら、次に左回りに、ゆっくりと、しずかに、自分の鼻先で、丸く大きく円を描いでみると、いま、自分の呼吸は、いかがでしょうか?(How you are right now ? Well being, stillness!)」
「次に、自分で準備したコップ一杯の水を手に取ってみることができますか?」「いま、手に持ったコップ(の水)の温度は、いかがでしょうか?」「それでは、手にもったコップの水を、一口、含んでみると、唇、口の中の感じは、いかがでしょうか?」「口の中で水の温度は、いかがでしょうか?」「冷たい、ぬるい、あったかい?口の中の感触は、いかがでしょうか?」
「それでは、口に含んだ一口の水を、ゆっくりと、しずかに飲み込んでみませんか?」「飲み込もうとする時に、自分の喉の奥の感じは、いかがでしょうか?」「自分の喉の奥から、頸から食道、食道から胃まで、飲み込んだ水が、下へ降りていく感じは、ありますか?」「いま、自分の呼吸は、いかがでしょうか?」
「水が、体の中を下へ降りていく感じ(冷たい、温かい、ちょうどいい温度)がありますか?(simple refreshment a glass of water can be a gift.)」「水でない人は、コーヒーや紅茶でもかまいません?」「からだの中(喉、食道、胃)を降りて行く感じは、いかがでしょうか?」
(注:伊東博先生の「朝の目覚め」(154頁)では、「顔を洗うとき、水を飲む、床を離れて顔を洗うとき、①できたら、なるべく目玉をマッサージする。②コップ一杯の水をのむ。むかしから、朝の水は、健康法のひとつとされているが、とくに高年の人は、水分をたえず補給することが必要である。」と記しています。)
「最後に、Derek Walcottの詩を紹介して終わります。」
ウォルコットの詩のタイトルは‘Love After Love’
The time will come
when, with elation
you will greet yourself arriving
at your own door, in your own mirror
and each will smile at the other's welcome,
and say, sit here. Eat.
You will love again the stranger who was your self.
Give wine. Give bread. Give back your heart
to itself, to the stranger who has loved you
all your life, whom you ignored
for another, who knows you by heart.
Take down the love letters from the bookshelf,
the photographs, the desperate notes,
peel your own image from the mirror.
Sit. Feast on your life.
Derek Walcott
(URL: https://www.poemhunter.com/i/ebooks/pdf/derek_walcott_2012_3.pdf 46頁より)
以上、簡単ですが、今日の1時かたのニューヨークのシェリーさんの世話人のSAWの報告です。
欧米では、11月7日(日)から夏時間から冬時間(1時間遅れます)になり、来週からは、日本時間で日曜日の午前2時からスタートになります。)11月7日 伊藤稔
SAW 2021年10月31日
今日の10月31日(現地ニューヨーク時間30日土曜日お昼の12時から)のSAWの世話人は、レイ(Ray Fowler)先生でした。レイさんは、昨年(2020)9月12日と19日にジョン(John Vitell)先生と連続4回、今年(2021)、1月9日(土)、5月2日(土)、8月29日に続いて、8回目の世話人をしながら、今日まで、ほぼ毎週末のワークショップに毎回、参加者として参加する傍ら、10月3日(日)の日曜日の午後3時(日本時間で翌日の月曜日の午前4時から5時30分まで)から隔週日曜日の午後のワークショップ(サンディー・アフタヌーン・ワークショップ)も企画してきました。レイさんの経歴は、以下の通りです。(Ray Fowler; I have been a student of Sensory Awareness since 1970 and studied with Charlotte Selver for thirty-two years. The practice of Sensory Awareness continues to show me a potential in living which I did not know existed until I became deeply moved by its simple power. It has had a profound influence on how I meet the world today. I continue to offer retreats each summer on Monhegan Island, Maine. Previously, I gave sessions at The Gestalt Institute of New York, Ohio University and Johns Hopkins University. Furthermore, I have had an inspiring life as an orchestral conductor and a forever-surprised father.)
今日の世話人レイさんの最初のお話は、シャーロットの夫ブルックスさんの『センサリー・アウェアネス』(伊東博訳)からの引用でした。「人間を精神と身体に分割するという伝統的な考え方は、「センサリー・アウェアネス」といった表現のしかたによってはげしく挑戦を受けているように思われます。アウェアネスは、すぐれて心的な性質をもっているのですが、それが身体的な用語で述べられているわけなのです。そんな結合がどうして可能なのかといえば、私の思うところでは、身心の分割は、純粋に文化的なものから起こっているものであって、生物学からいえば、妥当性はまったく存在していないからなのです。・・・現代文化が知的な過程と感覚的体験とをますます分離するようになっており、その傾向がますます広まっていることを指しているものなのです。・・・それが人類を破滅させるような事実であることを疑う人は、ひとりもいないでしょう。」(12頁)
「センサリー・アウェアネスでは、体操と実習をちゃんと区別しています。(practice is not exercise)」
「今日初めて、ドイツのベルリンからニコライさんが参加しています。彼も、エルザ・ギンドラーのもとでシャーロットが学んだ(「安静と忍耐によって、自分自身の内面で起こっているプローセスをいくらかでも感じとることができれば、それを悪化させないで、むしろ治癒をすすめる方法を(自ずから)観付けることができる」)ことの瞑想(meditation)をすでに体験しています。」
「それでは、両手のひらを、ゆっくり、顔の高さまで、静かに、と持ち上げて、両手の指先まで、ぶらぶら、させてみませんか?あなたの両手のひら、指先は、いかがでしょうか?」
「あなたの両手のひら、指先が、ぶらぶらと静かに動くことができたら、その指先で、自分のあたまの上のほうから、ゆっくと、しずかにタッピングしてみませんか?(any sensetion, human potencial ?)」
「いま、あなたの指先で、自分のからだに触れている感触は、いかがでしょうか?あなた自身のからだの感じは、いかがでしょうか?(feeling excit a monemt to a moment, it is though your sense)」
「あなたの手が、疲れてきたら、しずかに両手を下に降ろして、休んでみませんか?」「さっきタップしたあなたのあたまの感じは、いかがでしょうか?」「まだ、あなたのあたまに、指先でタップした感触は、ありますか?」「いま、あなたの両手のひら、指先の感じは、いかがでしょうか?」
「あなたの両手が、休むことができたら、今度は、目を閉じられる人は、目を閉じて、しずかに両手を、自分の顔を近づけてみることができますか?」「あなたの両手で、自分の顔を、すずかに、ゆっくりと覆うことができますか?」「あなたの両手のひらで、自分の顔を覆うと、どんな感じでしょうか?」「あなたの両手で自分の顔を覆うことができたら、あなたの指先で、しずかに、ゆっくりと自分のほほ骨や目のまわり骨、アゴの骨を指先で、感じることができますか?」「いま、自分の両手のひらで触れている自分の顔の感じは、いかがでしょうか?」「あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「いま、自分の顔を指先で触れている感触は?」「自分の顔のうるおい(moisture)を指先で感じますか?」
「自分の顔の弾力性は、いかがでしょうか?」「自分の顔は、温かいですか?それとも冷たいですか?」
「自分の顔を、両手でゆっくりと充分に、ふれることができましたら、また、しずかに両手を下へ降ろして、休みませんか?」「いま、自分の両手のひらで触れた自分の顔の感じは、いかがでしょうか?」
「まだ、ふれた感触が、自分の顔に残っていますか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?(listenning to your breath)」
「充分に両手が休むことが出たら、次に、ゆっくりとあなたの両手を、自分のあたまの後頭部のほうへ近づけてみることができますか?」「しずかに、ゆっくりと自分の後頭部に、両手のひらを当ててみることができますか?」「自分の後頭部に両手のひらで、ふれることができましたら、自分のあたまの感じは、いかがでしょうか?」「自分の指先で、自分の後頭部の(頭蓋)骨の感じは、いかがでしょうか?」
「自分のあたまのスペース(space is always open, just be there)の感じは、いかがでしょうか?」
「自分のあたまのスペースは、充分でしょうか?(just be there enough, good enough ?)」
「自分の両手で、自分のあたまを触れることができましたら、次に、両手のひらで、自分の胸のあたりに触れてみると、むねの感じは、いかがでしょうか?」「いま、自分の呼吸は、いかがでしょうか?」
「自分の胸を触れることができたら、次に、いま、自分のからだの気になるところを両手のひらで触れてみませんか?」「いま、あなたの両手の指先の感じは、いかがでしょうか?」
「次に、自分の頸のまわり、喉のあたりに、自分の両手のひらで、しずかに、そっと、ふれてみると、どんなかんじでしょうか?(feel with breath, feel with yourself)」
「いま、自分のつばを飲み込むことができますか?飲み込んだ時に、自分の頸や喉のまわりの感じは、いかがでしょうか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「いま、自分の中からでてくる、自分の声の感じは、いかがでしょうか?」「自分の声が、自分のからだから出てくる時に、自分の頸すじや喉の感じは、いかがでしょうか?」「自分の声の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、自分の呼吸は、いかがでしょうか?」
「それでは、これまでの体験をみなさんで、一緒にシェアーしませんか?いかがでしょうか?」
以上簡単ですが、今日の夜中午前1時からの世話人レイさんのSAWのご報告でした。最後に、今日のZOOMホストのカリフォルニアのビエタさんから、12月4日(土)と5日(日)の2日間、SAWの週末インターナショナル・ワークショップの案内があり、終わりました。
10月31日 朝一で衆議院議員選挙に行ってきました 伊藤稔
SAW 2021年10月24日
今日の10月24日(現地カリフォルニア時間23日土曜日午前9時から)のSAWの世話人は、サラ(Sara Bragin)先生でした。彼女は、昨(2020)年10月24日、12月20日(日)、本(2021)年3月28日、4月5日、6月27日、9月5日に続き7回目の世話人を務めます。彼女は、毎週末のワークショップのほか現在でもスモール・スタディー・グループの隔週日曜日(明日の10月25日早朝4時から5時半)の昼間サンディー・ワークショップ(カリフォルニア時間日曜日の12時から)にも毎回ほぼ休まず参加し、参加者へのフィードバックをメールで参加者全員にフィードバックをしてきました。
サラさんの今日の最初のことばかけは、「両手のひらを静かに、会わせてみませんか?」「両手のひらの感触は、いかがでしょうか?」「手のひらを、ゆっくりとしずかに、お互いをさすり合わせてみると、どんな感じでしょうか?」「あなたの中に、静かさは、訪れていますか?(find calm down under the storm, under neath)」「あなたの両手の指先で、あなたの唇や鼻をしずかに、触れてみると、どんな感じでしょうか?」「じゅうぶんに触れることができたら、指先で目のまわりに触れてみると、どんなかんじでしょうか?」「今日の朝、6時半に起きて、サラさんが、お住まいのロスアンゼルス市のサンタモニカの通りを散歩している時に、家並みの飾りに、今週末のハロウィーンの装いのカボチャで人の顔を模った人形がたくさん飾ってありました。」「いま、あなたが、自分の両手のひらで触れている唇や鼻や目の感触は、ハロウィーンのカボチャの顔とは、違いますね。」「ちゃんと弾力があり、あたたかで、手のひらの感触もカボチャとは、違いますね。」「あなたの顔の唇、鼻、目や頬は、すべて、あなたと一緒に、あなたの顔の骨や皮膚と共に、すでにちゃんと、いま、ここに在るところに、初めから収まっていることを、思い出しました。」「今、あなたは、自分の呼吸を感じていますか?」「自然な呼吸(silent loyalty of breath comes up, let it be there.)は、訪れていますか?」
(注:伊東博著『身心一如のニュー・カウンセリング』「第7章の1趣旨―身心のバランスをとりもどす」(130-148頁)の中で、『荘子』の大宗師篇・第六を伊東先生は引用しています。「古えの真人は、その寝ぬるや夢みず、その覚むるや憂いなく、その食らうや甘しとせず、その息するや深深たり。真人の息は踵を以てし、衆人の息は喉を以てす」を引用しています。この意味が、自然な呼吸(silent loyalty of breath)と同じであると受けとめました。)
「自然な呼吸が訪れていますか?自然な呼吸が訪れましたら、しずかに自分の両手のひらを自分の腰のあたりに当ててみると、どんな感じでしょうか?(not massage, just touch yourself)」
「いま、あなたの両手のひらに潤い(モイスチャー)を感じますか?(this ground under neath)」
「いま、自分の両手のひらで、自分を支えている感触は、ありますか?(Do I let myself meet the gift of my support ? Silent loyalty of breath always there ?)」「いま、あなたは、下(椅子の下、地面の
下、地球)から支えられることが分かりますか?いま、あなたの自然の呼吸はいかがでしょうか?(Do I discover a whole support under neath, support a silent loyalty of my breath ? Let it come.)」
「いま、あなたの周りの空気を感じていますか?(How about temperature of the air ?)」
「いま、あなたの周りの空間の感触は、温かい感じでしょうか?気温の変化を感じますか?」
「あなたの今いる場所(部屋、空間)の温度の変化を感じることができますか?」「考えないで、ただただ感じていますか?(without thinking too much)」「いま、自分のからだを受け入れていますか?(Is it capacity of your torso who I am reality ?)」「頭で考えないでいられますか?(We can think about too much. Sensation is coming constantly happening in your life.)」「川のながれのように、あなたのからだが、(ただただ止めど無く)流動していることを感じていますか?(Like river flow unfolding, Am I new each moment, contact the ground with your skin ?)」 「あなたのなかに訪れる音を、感じていますか?(Contact of your air. Any sound coming to you, is any sound happening ? Is there any silent ?)」
「いま、あなたの口の中に何か(まだ食後の)味を感じていますか?(last meal I had, is there any taste ?)」
「甘い感じ、塩ぱい感じ、辛い感じが、あなたの舌に残っている感じがありますか?」
「いま、自分の手のひらで、静かに、そっと、口と鼻を覆うことができますか?」
「いま、何か、匂いを感じていますか?」「いま、あなたは、深い呼吸を感じていますか?(Do I find my breath deeply ? Do I discover anything just in touch with hand ? My breath still with me ?)」「いま、口と鼻に触れている手のひらをもう片方の手のひらに替えてみるといかがでしょうか?何か違いは、ありますか?」
「それでは、あなたの両手のひらを自分の後ろの腰のまわりに、しずかに当ててみると、どんな感じでしょうか?」「あなたの背中で、いま、自分の呼吸を感じていますか?」「いま、しずかに、ゆっくりと背中をゆすることができますか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?何か変化は、ありますか?」
「それでは、これまでの体験を、みなさんでシェアーしませんか?」
以上簡単ですが、今日の午前1時からのサラさんの世話人のSAWの報告でした。今日のSAWの案内メールで、来年の2022年1月からは、2020年3月から続いてきたSAWのフリー・ワークショップが、会員制によるワークショップに変更する旨のメールが届きました。来年1月からは、毎回参加費が10ドル(日本円で1100円)ほどになるとのことでした。首都圏では、コロナ感染者数が、急速に減少して、多くの飲食店が営業再開とのニュースが流れています。先週末の勉強会で富塚精一先生のご紹介した『ポストコロナの生命哲学』(福岡伸一、伊藤亜紗、藤原辰史著、集英社新書)を読みました。伊藤さんと藤原さんは、次代を担う若手の倫理学や「利他学」なることを研究しているとのこと、「利他」という言葉に対して、「大事だということは分かるけれど、何かしっくりこない」と抵抗感を持っていました。利他は本当にいいものなのかという疑いが私の中にあって、だからこそ研究したいと思ったんです。・・・「ダイバーシティ」と盛んに言われていますが、実は、「ダイバーシティ」には障害者を障害者という位置に固定する役割を担ってしまっている面もあるんです。」(150頁)その一例を19歳で全盲になった女性の事例をあげているところが、ニュー・カウンセリングの実習の1つの「ブラインド・ウォーク」と重なりました。看護学校等で「無言での実習」と念を押しても、多くの介助者が、丁寧なことばで、「目の見えない役の人のために(利他)、ことばで「段差がありますから、気をつけてください。」と先回りしてことばにします。有り難いことではあるけれど、なんだか窮屈を感じます。伊藤さんの説明では、「自分はいつも情報を受け取る側、サポートをしてもらう側という役割に固定されてしまい、障害者を演じさせられしまう感じがとても辛かった」との事例を取り上げていました。このようなことは、ニュー・カウンセリングの実習でも起こっていました。ニュー・カウンセリングの実習とセンサリー・アウェアネスの実習との違いもここにあると感じました。伊藤稔
SAW 2021年10月17日
今日の10月17日午前1時(メキシコシティー時間16日午前11時から)のセンサリー・アウェアネス・ワークショップ(SAW)の世話人はメキシコシティー在住のメルセデス(Mercedes Lopes)先生でした。彼女は、昨年(2020)11月21日、今年(2021)3月7日、7月17日に続いて4回目の世話人でした。彼女は、1963年から25年間シャーロット先生やブルックス先生のワークショップに参加して、1988年にセンサリー・アウェアネス公認の世話人になりました。さらに、東洋思想や禅仏教を10年以上にわたり勉強し、大学院修士課程では、心理学を専攻してきました。今日は、日本の家庭のお仏壇に普通にある鐘(カネ)を準備しておりました。今日のSAWの案内では、事前にステファンさんから、今月からZOOMのプロバイダーが変わり、新たにメルアドを再登録するようにとアナウンスがありました。
最初にメスセデスさんは、「いま、自分のからだの気になるところに静かに、ゆっくりと自分の手のひらで触れてみませんか?」という言葉かけから始まりました。(注:伊東博訳『センサリー・アウェアネス』の17章「簡単な接触」(143-157頁)からの引用「赤ん坊は、ほとんどその誕生の瞬間から、動と静(action and quiet)のリズムのなかに生まれてくるのです。なかでも最も大事な、きっと最も変化に富んだ部分は、母親とのふれ合いのなかにあると思います。アメリカでは実際のふれあいは非常に少ないのですが、メキシコの田舎ではたえず接触しているのです。赤ん坊は、母親の胸にかけられたショールのなかで育てられるというか、一日いっぱいそのなかに休んでいるのです。・・・触れている手の間で何かが変化しておりますか?もし、両手の間に何か生命のしるしがありましたら、手でふれている方の人は、そこに生きていると感じられるものを妨げないようにして、しかもそこへのつながりを少なくしないようにして、さわっていることができますか?」)
「いま、目を閉じてみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「いま、あなたが、自分の手のひらでふれている、自分のからだのところは、何か変化がありますか?」「あたなの触れている手のひらの感じは、いかがでしょうか?」
「あなたの手のひらで、自分のからだに、しずかに、ゆっくり、ふれることができたら、その手を、ゆっくりと下に降ろして、休めてみませんか?」
「あなたのからだが、しずかになりましたら、今度は、ゆっくりと、あなたの両方の手のひらで、あなたの両方の耳に、しずかに、ふれてみませんか?」「あなたの両方の手のひらで、しずかに、自分の両方の耳に、ふれると、どんなかんじでしょうか?」
次に、世話人のメルセデスさんが、ZOOMの画面上、自分の手のひらに、鐘を持ち上げて、しずかに鐘を鳴らしました。(状況説明:チーンという静かな音が聴こえましたが、鐘そのものをメルセデスさんが、手で持っていたので、チーンという音は、すぐに消えてしまいました。このことが最後のフィードバックでも触れられました。)
「いま、あなたの中に、鐘の音が響いていますか?(after the listening in you, sound until the end?)」
「あなたは、自分のなかに響いている、鐘の音の響きにまかせていますか?(follow your exhalation sound until the end.)」「いま、このとき、あなたの中で、鐘の音は、いかがでしょうか?(just follow the exhalation until the end.)」「あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「いま、あなたのからだに、なにか変化は、ありますか?(Where is your main movement at this moment? How is it changed ?)」
「それでは、ゆっくりと、両手のひらを耳から、ゆっくりと離してみると、いかがでしょうか?」
「あなたの両手を、しずかに下におろして、休んでみませんか?」
「つぎに、しずかに、ゆっくりと、じぶんの両手を、自分の頸筋に、当ててみませんか?」
「自分のてのひらを、頸筋に当てると、いかがでしょうか?(become quiet ?)」
「あなたが、しずかに落ち着きましたら、片方の手を頸筋から離して、からだの横の方へ、ゆっくりと伸ばしてみることができますか?」「次に、もう片方の手のひらも、頸筋からはなして、横に伸ばして、あなたの両手を、ゆっくりと、しずかに動かしてみることができますか?」
「いま、あなたの両手、両腕をしずかに、ゆっくりと、伸ばしたり、曲げたりすると、あな たの両手の間の空間は、いかがでしょうか?」「いま、自分の身のまわりの空間の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたの手や腕、あなたの指の先まで、ゆっくりと、静かに動かしてみると、自分の身のまわりの広さを感じていますか?」「ゆっくりとあなたの指先から、手のひら、腕を、あちら、こちらに、ゆっくりと、静かに、動いていることを、いま、楽しんでいますか?(Do you contact every moment ?)」
「いま、あなたの左右の手の指先、手のひら、手首、肘、腕、肩の感じは、いかがでしょうか?」
「右手と左手の違いは、ありますか?(How are you presence ?)」
「両手を充分に動かすことができたら、また、しずかに、ゆっくりと、腕を下におろして、休んでください。」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「次に、自分の右側の手のひらで、自分の左側の頬(ほほ)にしずかに、ふれてみませんか?」
「いま、どんなかんじでしょうか?」「あなたの呼吸に変化は、ありますか?」
「今度は、自分の左側の手のひらで、自分の右側の頬(ほほ)にしずかに、ふれてみませんか?」
「いま、あなたの左右のからだの感じは、いかがでしょうか?」
「それでは、最後に、いま、ここで、立つことができますか?(Please come to stand.)」
「あなたが、立つことができましたら、足の裏の感じは、いかがでしょうか?」「いま、あなたは、重力を感じていますか?」「いま、あなたは、自分の両腕を静かに、ゆっくりと少し持ち上げることができますか?自分の腕の重さは、いかがでしょうか??」「左右の腕の重さは、いかがでしょうか?」
「あま、あなたの両腕を少し持ち上げることができましたら、ゆっくりとしずかに、あちら、こちら、にうごかしてみませんか?」「あなたの腕の感じは、いかがでしょうか?」「あなたの肩の感じは、いかがでしょうか?」「あなたの頸筋から、あたまの感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「あなたが、自分の腕を充分に動かすことができたら、また、ゆっくりともとのところに戻って、腰をおろしてください。」「これまでの体験を、参加者のみなさんとシェアーしませんか?」
(ここまで、午前1時50分でした。最後のシェアーで電話での参加者から、メルセデスさんの鐘の音が、すぐに途切れたしまったことのお話がありました。ホストのステファンさんが、すぐに、坐府の上に置かれた鐘をたたいて見せて、鐘の余韻が長くつづくことの確認をしました。)
以上、簡単ですが、今日の夜半のメキシコシティーの世話人メルセデスさんのSAWのご報告です。今日(2021年10月17日)は、これから午後2時に人現会の10月勉強会を予定しております。お時間のご都合がよければ、ご参加ください。ZOOMのIDとPWは、昨日お送りしましたが、以下の通り再掲しました。よろしくお願いいたします。10月17日 伊藤稔
SAW 2021年10月10日
今日の10月10日午前1時(現地時間米国バーモント州10月9日(土)正午12時から)のセンサリー・アウェアネス・ワークショップ(SAW)の世話人はマイケル(Michael Atkinson)先生でした。マイケルさんは、昨(2020)年11月7日(土)、12月26日(土)、今年3月13日(土)、5月23日(土)、7月10日(土)に続いて、6回目になりました。彼は、アメリカ東北部のバーモント州のウォーターバリー(Waterbury)在住で、自宅の広い書斎から、ZOOMのためにご自身の椅子の背後にカーテンのような衝立を置いて、スタジオ風な画面の中から現れました。マイケルさんは、ジュディス先生やリチャード先生と同じ世代で、1985年3月カリフォルニアのエスリン研究所で、伊東博先生がシャーロット先生のSAWに参加したころ、東洋文化を勉強していました。
いつものように12時45分ころにZOOMに入りましたら、すぐにマイケルさんが入ってきました。私の顔をみるなり、日本の京都に滞在した40年ほど前のお話しを紹介してくれました。当時の京都の臨済禅宗のお寺での体験が、シャーロット先生のセンサリー・アウェアネスと根っこが同じであることを体験したそうです。伊東博訳『センサリー・アウェアネス』18頁では「すべてのものの中に佛がいる(Buddha is in everyone.)」、すべての有機体(命あるもの)は、その本性に従って完全な意識(full consciousness)を持つことができる・・・そうなれば、意識、感覚の器官も力を取りもどし、その結果としての人間の尊厳性も増すことになるでしょう。そうなればまた私たちは、ありのままを知覚しながら−浅いことも深いこともあるでしょうが−(現在のようなコロナ禍でも)安定した生き方をすることができるし、しかも、とりとめのない思考からも解放されることでしょう。」
マイケルさんの最初のお話しは、「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?(Do you feel your breath now ?)」でした。前回の世話人のレズリーさんのSAW実習の続きのように、「自分の手について」の実習であること、また、今日は、新しく南米のチリのジェニファーさんやペルーのガビーさんらヨーガ勉強会の人々が、新たに参加していることに触れながら、「いま、自分の手のひらを観ること」の実習がスタートしました。
「自分の手のひらを観ること」次に、「自分の手のひらを裏返して、手の甲を観ること」「自分の手の感じは、いかがでしょうか?」「できるだけ、ゆっくりと、静かに、自分の手のひら、手の甲の感じを観ること」「片方の手のひらを上にしてみることができたら、もう片方の手は、反対に手の甲を上にして観るといかがでしょうか?」「できるだけ、ゆっくりと、片方の手のひら、ともう片方の手の甲を静かに、手の先を回して上下を、変ええてみることができますか?」「なるべく、静かに、自然にまかせて、自分の両手のひらと甲を、手首を中心にグルグルと回してみると、どんな感じでしょうか?」
「あたなの両手が疲れてきたら、また、静かに、あなたの両手を重力にませて、ゆっくりと下へ降ろして、休んでください。」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「いま、あなたは、ここにいますか?(Here am I?)」
「あなたの両手が、ゆっくりと休むことができたら、次に、あなたの両手のひらを自分の顔の前に、静かに持ち上げて、両手のひらを、ゆっくりと近づけることができますか?」
「あなたの両手が、しずかにゆっくりと触れることができますか?」「あなたの両手のひらが、触れることができから、ゆっくりとしずかに動くことができますか?」「なるべく、しずかに、ゆっくりと両手の平を触れながら、両手が動くことができますか?」
「いま、あなたの頸筋、肩、あたま、背中、腰の感じはいかがでしょうか?」「あなたの両手が疲れてきたら、また静かに、下に降ろしてみてください。」「いま、あなたの手の感じはいかがでしょうか?」
「あなたの両手が休むことができたら、片方の手のひらを、ゆっくりと自分の頭の額(おでこ)に静かに触れることができますか?」「あなたの片方の手のひらで自分の額に触れることができたら、もう片方の手のひらで、自分の頭の後頭部に触れてみませんか?」
「いま、あなたの両手の間に、何を感じますか?(what’s you on between hands ? between space in your hands ?)」「あなたの両手の感じは、いかがでしょうか?」「それでは次に、ゆっくりとしずかに、自分の両手のひらを自分の頸筋に、当ててみると、どんな感じでしょうか?」
「自分の両手のひらで、自分の頸筋から、アゴ、頬、耳、目、鼻、顔、頭をしずかに触れてみると、いかがでしょうか?」「あなたの両手の感触はいかがでしょうか?」
「次に、自分の両手の指先で、ゆっくりとしずかに、頭上からタッピングすることができますか?」
「自分の頭上から、側頭部、後頭部、額、目、鼻、頬、耳、唇、アゴ、頸筋、から両肩、腕、自分のからだの上半身を、しずかに、ゆっくりとタッピングするとどんな感じでしょうか?」
「疲れてきたら、また、両手を下に降ろして、休んでください。」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」(注:伊東博訳『センサリー・アウェアネス』16章「軽くたたいて刺激を与える」(135-142頁)では、「自分のあたまを軽くたたく(タッピング)ことから始める・・・目、耳、鼻、アゴなどを包み込んでいるデリケートな筋肉組織と、それの近くにある筋肉とつながっている固い骨との違いを。なまなましく、直接に、探究し、味わってみることができると思います。そのとき同時に、頭蓋骨の下の部分と頸の後ろとの間の部分に、どのくらい深い刺激が必要でしょうか?しかし、最も必要が感じられるところは、自分で見つけることができるでしょう。・・・禅僧が警策(きょうさく)という、平らで重い木の棒を使っています。それでもって、坐禅をして瞑想している人が、雑念妄想に陥りそうなとき、眠ってしまいそうな場合は、音が鳴りひびいて、痛くなるほど肩の筋肉を打つ(スラッピング)のです。いろいろな点で厳しい罰であるように聞こえますけれども、このスラップは、それでもなお、援助の手であるとだれでも思っておりますし、また多くの場合、打たれる方の人から要求されるのです。−ですから打たれる人も、打つ方の僧と同じように、アタマをうやうやしく前後に動かしておじぎをするのです。・・・私どものワークのやり方は、即興でやるように工夫することなのです。—必要なものをよく見て、できるかどうかを感じとり、そしてそこから起こる結果はそのまま起こるままにします。そのときに必要なエネルギーは、この活動に対する意欲と喜びから湧き起こってきます。そのとき、何がそこで必要なのかを感じとるのですが、その感じとったものが、どうするかということを示す指標となるのです。」)
「最後に、自分の両手を指先から腕(肩)まで、しずかにゆっくりと動かすことができますか?」「あなたの両手を、しずかに、ゆっくりと、からだのまわりで、動かしてみませんか?」「いま、あなたのからだは、リズミカルに動いていますか?」「それともケアテイカー(caretaker:自分のからだの世話人)的でしょうか?」「自分のからだの感じは、いま、いかがでしょうか?」「あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「それでは、これまでの体験を、参加者のみなさんでシェアーしませんか?」
以上、簡単ですが、今日の夜半午前1時からのSAWのご報告です。ここ数日間は、日本での感染者数も下がってきました。このまま新型コロナの終息を願うばかりです。10月10日 伊藤稔
SAW 2021年10月3日
今日の10月3日(日本時間午前1時)からの土曜日ZOOMのフリー・センサリー・アウェアネス・ワークショップ(SAW)の世話人はレズリー先生(Leslie French)先生でした。彼女は、昨(2020)年10月3日(土)、今(2021)年の2月6日(土)、5月8日(土)に続いて4回目です。彼女は、地元カナダのトロント市(現地時間10月2日土曜日正午12時)で、長い(34年)間、市内のGeorge Brown Theatre SchoolやThe Stratford Festivalで俳優さん達への身体指導をしいます。私はいつも通り12時45分にZOOMに入りましたら、レズリーさんと先週の世話人のステファンがすぐに入ってきました。ステファンさんは、「ミノルはいつも世話人よりも早いね、私の声聞こえていますか?今日は、自分はニンニク1個とボール1個を準備したけど、ミノルは今、何を準備しているの?」との会話で始まりました。レズリー先生は、「今日は世話人なので、その準備ですこし緊張しているとのことでした」。私のレズリー先生の今日のZOOMの画面から受ける感じは、伊東博先生が女性になったような印象でした。
事前のメールのアナウンスで、自分の好きなもので、手のひらに乗るものを2〜3個準備することでした。例えば、小石やテニス・ボール、身の回りにある手のひらサイズのものを使う実習とのことでした。(注:伊東博先生訳『センサリー・アウェアネス』(ブルックス著、1972年、日本語訳は誠信書房、1986年)の第19章「物を用いる実習(pp.166〜178)」の冒頭で「たいていの人は、他の人といっしょになにかをするように誘われるのを喜びます。しかしその仕事のなかに完全に入りこむことがむずかしい場合が多いのです。自分がいっしょにやっているパートナーを見たり感じたりしないで、自己評価にふけってしまうのです。自分は正しくやっているのだろうか?感受性をもっているのだろうか?人にどんな印象を与えているのだろうか?・・・などといった考えにふけってしまいやすいのです。・・・それは普通、言葉によらない(nonverbal)無意識なものですが、私たちの直観に直接訴えてくるものなのです。こうしたことがチャンと認識されたときだけ、私たちのワーク(実習)は適切なすすみかたをすることができるのです。・・・石で何を学ぶことができるのでしょうか?まず第一に、石は、ただそこにあるものなのです。何か役に立つ目的をもっているわけでもありませんし、意図や方向をもっているわけでもありませんし、私たちに興味・関心をもっているわけでもありません。しかしそれは、きわめて明白に(いまここに)存在しているのです。」)
世話人レズリー先生の最初の言葉かけは、「みなさん、自分の気持ちが落ち着きましたら、自分の両手のひらを観てみませんか?」「自分の手のひらの感じは、いま、いかがでしょうか?」「いま、自分の手の重さを感じていますか?」「自分の手の重さは、いかがでしょうか?」「いま、自分の手の体温(温かさ)を感じますか?」「あなたの右手と左手の感じは、いかがでしょうか?」「自分の左右の手の感じは、同じでしょうか?違いますか?」
「いま、自分の両手のひらをゆっくりと静かに、自分の顔の下(顎アゴ)の方から、近づけるみることができますか?」「自分の両手のひらが、自分のアゴを下のほうから、近づけて、ゆっくりと当ててみませんか?」「自分の両手のひらが、自分の顔を下から触れている感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「自分の両手のひらが、自分のアゴから頬(ほほ)のあたりに触れている感じは、いかがでしょうか?」「あなたの手の温かさは、いかがでしょうか?」
「あなたのアゴからホホの感じを味わうことができたら、次に、自分の手のひらを自分の頸筋から、しずかに、ゆっくりと頸の後ろ側に回して、自分の頸の感じは、いかがでしょうか?」
「自分の両手で、自分の頸筋から両肩あたりに触れるかんじは、いかがでしょうか?」
「自分の両手が、疲れてきたら、静かに、ゆっくりと、自分の頭の上の方へ、持ち上げてみることができますか?」「あなたの両手をぶらぶら、とゆすることができますか?」「あなたの持ち上げた両手を静かに、手の重さを感じながら、ゆっくりと重力にまかせて、しずかに下へ降ろしてみませんか?」「あなたの両手が静かに下へ降りるところまで降りたら、しずかにそこで、両手が休んでみませんか?」
「あなたの両手が、下に降りて、ゆっくりと休むことができたら、あなたの身のまわりに準備したもの(石やボール)がありますか?」「準備したものが見つかりましたら、片方の手でその物(石)を静かに手で触れてみませんか?」「あなたの手のひらで、(そのものに)触れた感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたが手に触れたものを持ってみることができますか?」「手に持って、しずかに、少し持ち上げてみることができますか?」「いま、あなたが、持っているものの重さを感じますか?」「いま、そのものの温かさを感じますか?」「片方のものを持っている手、もう片方の何も持っていない手の左右の手の感じはいかがでしょうか?」
「それでは、何も持っていないもう片方の手で、他のもの(ボール)に触れてみませんか?」「もう片方の手で、他のもの(ボール)に触れることができましたら、少し持ち上げてみることができますか?」
「いま、左右の手の感じは、いかがでしょうか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「いま、あなたの左右の手で持っているもの(石とボール)の重さの感じは、いかがでしょうか?」「あなたが、持っている左右の手のもの(石とボール)の温かさの感じは、いかがでしょうか?」
「いま、じゅうぶんに、それぞれの左右の手で持っているもの(石とボール)の感じを味わうことができたら、そのもの(石とボール)の重さにまかせて、静かに、ゆっくりと、重力にまかせて、下に降りるところまで降ろしてみませんか?」「あなたが、いま手に持っているものを机や床に降ろして、置いてみると、あなたの両手の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたの両手は、何も持っていませんが、ものの感触が残っていますか?」「あなたの手のひらの感じは、いま、いかがでしょうか?」「あなたの両手が、ゆっくりと机や床の上で休むことができましたら、また、片方の手のひらで、さきほど、持ち上げたもの(石)を1つ手で持ってみませんか?」
「いま、あなたの持ったもの(石)の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、片方の手で持ったもの(石)を、静かに持ち上げて、自分の顔に近づけてみることができますか?」「あなたの手で持っているもの(石)を、しずかに自分の顔に、当ててみることができますか?」「いま、どんな感じでしょうか?」「あなたの顔の感じは、いかがでしょうか?」
「しばらくの間、しずかに自分の顔に、あなたの持ったもの(石)を当てていると、どんな感じでしょうか?冷たいままですか?何か変化は起こりますか?いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「あなたが持ったもの(石)を当てている顔(ホホ)の場所を、ゆっくりと移動することができますか?」
「あなたの顔から、肩、頸筋、頭へ、手に持っているもの(石)を移動させて、当てる場所が変わることで、からだの感じは、いかがでしょうか?」
「充分にあなたのからだの感じが、味わうことができましたら、また、ゆっくりと今片方の手で持っているものを静かに、もとの机や床に戻してみませんか?」「自分の手から、ものを離した感じは、いかがでしょうか?」「いま、あなたの両手の感じは、いかがでしょうか?」「左右の手の感じは、いかがでしょうか?」「それでは、最後に、手を交換して、もう片方の手のひらで、先ほど持ったもの(石)に触れてみると、どんな感じでしょうか?」「もう片方の手でそのもの(石)を持ち上げてみると、どんな感じでしょうか?」「あなたの左右の手の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたのもう片方の手で、また、別なもの(ボール)を持ってみることができますか?」
「持ち上げてみませんか?」「あなたがいま、左右の手で持っているもの(石とボール)を、自分の前で交換してみることができますか?」「左右の手の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたの左右の手で持っているもの(石とボール)の重さは、いかがでしょうか?」「あなたの左右の手の持っているもの(ボールと石)の温かさは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「あなたの左右の手で持っているものの感じが、味あうことができたら、また、しずかに、ゆっくりと、あなたが、左右の手で、持っている物(石とボール)をもとの机や床に、重力にまかせて、下へ戻してみると、両手の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?それでは、これまでの体験をみなさんで、シェアーしませんか?」「いかがでしょうか?」
以上簡単ですが、今日の夜中のSAWのご報告でした。最後にステファンさんが、来週土曜日のSAWは、だれでも、身近なお友達に声をかけて、センサリー・アウェアネスにご参加ください、とアナウンスで終わりました。
ここ1〜2週間に新型コロナ感染者数が日本でピーク時に比べて激減しました。北海道の梶澤弘子さんは、「こころが、はじけて、再拡大」を心配していました。今日の朝日新聞では、アメリカで新型コロナの飲み薬(重症化を防ぐ)の臨床試験が始まったとありました。しかし、なかなか身心が落ち着きません、私には、ニュー・カウンセリングやセンサリー・アウェアネスの1つ1つの実習のなかに安らぎがあるように感じています。みなさま、お元気で居てください。 2021年10月3日 伊藤稔
SAW 2021年9月26日
今日9月26日(現地アメリカのマサチューセッツ州時間は9月25日(土)正午12時)午前1時からのSAWの世話人は、現在センサリー・アウェアネス・ファンデーション(SAF)代表理事のステファン先生でした。ステファンさんは、昨年(2020)5月29日(土)、8月22日(土)、今年(2021)1月2日(土)、4月3日(土)、6月5日(土)、7月24日(土)に続き7回目の世話人を務めました。彼は、前回、石を用いるセンサリー・アウェアネスの実習を行いましたが、今日は、ご自身で白い玉ねぎを準備していました。要するに、日常の生活禅に根差したセンサリー・アウェアネスの実習の提案、“毎日7分間のセンサリー・アウェアネス実習の勧め”(7 x 7 – A Sensory Awareness "Routine" The other option is to explore the possibility of a structured way of practicing Sensory Awareness in daily life. I have found that giving myself a clear theme and a short period of time to explore it – 7 minutes, or multiples thereof – is a good way of establishing Sensory Awareness in everyday life.)を事前にメールで案内していました。伊東博先生のニュー・カウンセリング第8章の「朝の目覚め-怠け者の60分健康法(149⁻177)」を思い出しました。偶然にも第9章「センサリー・アウェアネス」の前の章です。」
私は、ステファン先生のこの事前のアナウンスが、「センサリー・アウェアネスを毎日少しの時間(7分間程度)をかけて、自分自身のからだに向き合う時間を意識して創ることで、‘自分の内なる自然に目覚めること、まわりの世界に目覚めること、自分とまわりの自然(社会)との関わりに目覚めることを、毎日、毎日、隙間時間を活用して、センサリー・アウェアネスの実習の提案」をしたことが、伊東博先生の60分健康法と重なると思いました。
私が、午前12時45分に最初にZOOMに入ると、すぐにステファンさんが、画面に現れて、マサチューセッツは、朝晩は、寒(チリ)くなってきたとのこと、私は、日本には、来週末に台風が近づいていることなどを話しているうちに、画面いっぱいに参加者(44名)が溢れてきました。
最初のステファン先生のお話は、画面を通して、からだの動作をステファン先生ご自身が、見せながら、上記の7分間健康法の1つの提案と説明しながら始まりました。
「今(椅子に)坐っている方は、両手をじぶんの腿(もも)の上に、ゆっくりと、しずかに置いてみることができますか?置いてみませんか?」「あなたの中に静かさが訪れてきますか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「ゆっくりと静かな感じが、あなたに訪れましたら、あなたの腿の上に置いてある、片方の腕(手)を、静かに、ゆっくりと上に持ち上げて、みることができますか?静かに、ゆっくりと持ち上げてみませんか?」「片方の肘から先の手(腕)が(水平になるくらい)持ち上がることができましたら、自分の手の平(下向き)を、しずかに、ゆっくりと、裏がえして(上向き)、みることができますか?」「ゆっくりと自分の手のひらを裏返して、上向きにした手のひらを、しずかにそのまま重力にまかせて、また、自分のもとの腿(もも)のところへ静かに降ろしてみることができますか?降ろしてみませんか?」
「いま、自分の呼吸は、いかがでしょうか?」「なるべく、ゆっくりと、しずかに、急がないで、自分の腕を重力に委ねて、みませんか?」「自分の腕の重さを感じていますか?」「なるべく、ゆっくりと時間をかけて、自分の腕(手)の動きにまかせてみることができますか?」「少しの自分のからだの動作も、なるべく、時間をかけて、ゆっくりと動くことができますか?」「あなたの持ち上げた片方の手(腕)が、また、自分の腿の上に上下が反対になって、降りることができたら、ゆっくりとそこで、持ち上げていた手(腕)を腿の上で休めてみませんか?」「左右の腕(手)の感じは、いかがでしょうか?」
「それでは、同じように、もう片方の手(腕)を、今度は、ゆっくりと自分の腿の上から、静かに持ち上げて、肘から先の手(腕)が、水平になるくらい、持ち上げることができましたら、自分の手のひらを、しずかに、上下を反対にして、回してみることができますか?」「片方の自分の手のひらが、上下(手の甲が下に来る)が逆になりましたら、また、そのまま水平の手(腕)を、静かに自分の腿の上に、ゆっくりと降ろしてみることができますか?ゆっくりと降ろしてみませんか?」「また、もう片方の自分の手(腕)が自分の腿の上に、ゆっくりと降りることができましたら、自分の腕を、腿の上で休めてみませんか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「なるべく、時間(6~7分程度)をかけて、ゆっくりと左右の腕を持ち上げて、自分の手の甲を上下
逆にして、また、自分の腿の上に戻して、休む動作を何回ができますか?」
「途中で、自分のからだの動きに、飽きたりしませんか?」「もしも、飽きてききたら、そこで、からだの動きを止めて、大丈夫です。」「良いとかダメ(悪い)とか、自分のからだの動きについて判断しないようにできますか?」
「ここで、参加者が各自で、それぞれ、いま、居る場所で、自分のからだの腕の動きを体験できたとことを、シェアーしませんか?」(何人かの体験の発言がありました。)
「次に、いま、椅子に坐っている人は、椅子から立ち上がり、椅子のどこかに(画面では背もたれの角)片方の手を触れて、立つことができますか?」「立ってみませんか?立つことで、あなたの背中や背骨(spine)を感じますか?」「あなたの両足の裏と床(地面)の触れている感じは、いかがでしょうか?」「いま、あなたのからだの感じは、いかがでしょうか?(How am I here ?)」「ちゃんと立つことが出来ましたら、片方の手は、自分の椅子の一部に触れながら、その触れている手を椅子から離さないようにしながら、自分のからだが動くことができる範囲で、ゆっくりと静かに動いてみませんか?(ステファンさんは、画面を通して、ゆっくりと椅子の背もたれに片方の手で押さえながら、からだをあちら、こちらに、しずかに動ける範囲で、動いている様子を見せてくれました。)」「片方の手で椅子につかまりながら、からだが動く感じは、いかがでしょうか?」「自分のからだが動く感じは、いかがでしょうか?」
「次に、椅子に触れていない、もう片方の手(腕)を、自分の手がいま椅子に触れている手の肩のところに触れてみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」「片方の手でもう片方の自分の肩に触れながら、からだが動く感じは、いかがでしょうか?」「自分のからだが動く感じは、いかがでしょうか?(how movable ? let me feel.)」「自分のからだのうごきを感じることができますか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「それでは、いま居る場所で、自分の身近にあるものを1つ選んで、自分の手でそれを持ってみませんか?前回は、私は石でしたが、今日は、白い玉ねぎが自分の前にありました。参加者のみなさんは、身近に置いてあるもの、身近に普段使っているもの、なんでも大丈夫です、何か1つ手に持ってみませんか?」
「今度は、いま、片方の手(腕)で何かを持つことができたら、ゆっくりとその物をしずかに、自分の頭の上の方まで持ち上げることができますか?」「片方の手で、ものを持ち上げているときに、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「片方の手でものを頭の上の方まで高く持ち上げることができたら、いま、下に降ろしているもう片方の手を、あたまの上の方へ、ゆっくりと持ち上げることができますか?」
「自分の頭の上の高いところで、あなたの両手が、会うことができあたら、片方の手で、いま持っているものを、もう片方の手に、渡すことができますか?(giving)」
「あなたの頭の高い上のところで、片方の手に持っているものを、もう片方の手で受け取ることができますか?(receiving)」「もう片方の手で、そのものを受け取ることが来ましたら、ゆっくりと静かに、受け取ったものを下に重力にまかせて、ゆっくりと降ろすことができますか?」「重力にまかせながら、ゆっくりと降りるところまで、受け取った手を降ろすことができたら、しずかに、その手(腕)を自分のからだの背中の後ろの方へ、ゆっくりと回してみることができますか?」「回すことができたら、頭の上に上げていたもう片方の手をゆっくりと、下へ降ろして、自分のからだの後ろへ回して、先ほど、渡したものを受け取ることができますか?」
「また、最初に手に持ったものを最初の片方の手で、受け取っることができたら、また、しずかに、ゆっくりと、自分の頭の上の高いところまで、持ち上げることができますか?」「片方の手があまたの上のほうまで、上がるところまで、持ち上げることができたら、また、しずかに、ゆっくりと、もう片方の手を頭の上の方に持ち上げて、頭の上の方で、先ほど、与えたものを受け取ることができますか?」
「あなたのあたまの上で、片方の手から、もう片方の手に、ものを「与えること」、「受け取ること」ができますか?」「これまでの、あなたのからだの動きの流れを、6~7分の間、ゆっくりと繰り返すことができますか?(repetition)」
「自分のからだの動きに、退屈さを感じませんか?」「自分のからだの感覚は、いかがでしょうか?」
「正しいやり方があるとか、間違ったやり方とか、途中で自分のからだの動きを判断していますか?」
「良いとか、悪いとか、判断しないで居られますか?」「ただ、ただ、自分のからだの動きにまかせきることができますか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「あなたの頭だけで、あなたのからだの動きを判断していますか?」「いま、あなたのからだの感じは、いかがでしょうか?」
「それでは、最後に、これまでの体験をみなさんとシェアーしませんか?」「どんな発見がありましたか?」(最後に、ステファンさんは、“毎日7分間のセンサリー・アウェアネス実習の勧め”の1つとして、2本の棒(蕎麦やうどんを伸ばすときに使用するような棒:長さ1メートルほど)を画面に紹介して、この棒で、自分のからだの背中の上に伸びる道しるべに用いていると紹介しました。片方の手で棒の先を持って、背中の後ろに回して、もう片方の手で、背中の後ろで下から受け取り持つ様子を見せてくれました。)
以上、簡単ですが、今日の朝のSAWの簡単なご報告です。終了後に10分ほどの休憩を挟んで、今後のSAFの運営について、ブレインストーミングが1時間ほどありました。人現会同様に、後継者、医療や社会への発信について、20数名の人が、それぞれの置かれた社会(世界中)でのセンサリー・アウェアネスの在り方について、さまざまな意見が出ました。特に、身体療法学会等との関係性や異文化世界との橋渡しについての意見が印象に残りました。
今日で、秋のお彼岸も終わります、新型コロナウィルスもこのまま黄泉国へ旅つと、あの世が大変になるのでしょうか?みなさま、どうぞご健康で、居てください。
9月26日 伊藤稔
SAW 2021年9月19日
今日9月19日(現地アメリカNYC時間は9月18日正午12時)日本時間午前1時からのSAWの世話人は、昨(2020)年12月6日(日)、今年5月30日、に続いて、3回目の世話人ペニー(Penny Smith)先生でした。彼女は、1968年(Judyth先生やSara先生と同年代)からシャーロット先生やブルックス先生のワークショップに参加してきました。1988年センサリー・アウェアネス・ワークショップの世話人に認定されました。それ以来、ニューヨーク市とメイン州のモヒーガン島でのワークショップの世話人をされてきました。ペニーさんは、もともと看護師の仕事をしてきました。夫のロバート(Robert)さんや娘のアンナ(Anna)さんもセンサリー・アウェアネス・ワークショップに参加してきました。最近は、陶芸や彫刻の分野のビジュアル・アートの世界で、ご自身の創造性を培っていることを自己紹介欄に挙げています。今日の実習は、「坐ること」(伊東博訳『センサリー・アウェアネス』15章pp.112−129)でした。
(注:「私どものワークショップの大部分は、坐りながらやるものです。−椅子を使うこともありますが、ほとんど使わないことが多いのです。しかし、私たちの文化は大部分坐る文化をもっているのですが、それもかかわらず、地面や床にじかに坐る−世界の多くの土地では普通の坐り方なのですが−ように教えられていないようです。きっと、このじかに坐るということは、私たちの祖先が樹から降りて暮らすようになってからずっと、その進化のプローセスを通じて伝わってきた坐り方にちがいないのです。このじかに坐るということは、たしかに、人間の自然の構造に反するものはひとつもないのです。・・・赤ん坊も若木のように座っていますが、元気いっぱいで、とくに無理な努力をしているわけではありません。」)
ペニーさんのゆっくりした静かなことばで始まりました。「あなたは、いまを楽しいんでいますか(Enjoy this moment?)」「いま、あなたは、ご自分のからだの頭のてっぺんから足のつま先まで、からだの感じは、いかがでしょうか?」「いまのあなたのからだの姿勢(座っている、立っている、横になって休んでいる)は、いかがでしょうか?」「いま、椅子に坐っている方は、自分の坐骨と椅子の感じは、いかがでしょうか?自分の体温を感じていますか?」「どうぞ、ゆっくりと時間をとって、自分のからだの感じを感じて(味わって)、あるがまま、楽しんでください。(please enjoy just with you, take your time, without observation, no judgment, allow being this moment, let it go)」
「自分のからだが意識できるようになりましたら、(椅子に)坐っている方は、自分の足が床に触れている感じは、いかがでしょうか?」「立っている方は、自分の足が床に触れている感じは、いかがでしょうか?」「床(地球)があなたを支えていますか?」「あなたが、床(地球)を押していますか?」
「自分の足のうらと床の触れている感じは、いかがでしょうか?あなたが、いま、スリッパ(靴)を履いていたら、スリッパの中の自分の足のつま先の感じは、いかがでしょうか?」「スリッパの中で、自分のつま先やかかと(踵)を動かすことができますか?」
「いま、その姿勢(座っている、立っている)で、自分のつま先で立ってみませんか?椅子に坐っている方は、つま先を立てて、自分のかかと(踵)を床から少し持ち上げてみると、どんな感じでしょうか?」
「いま、あなたの呼吸に変化は、ありますか?」「自分の足のつま先立ちができましたら、何回が、かかと(踵)を、床から持ち上げたり、床に降ろしたりすることができますか?」「あなたのからだに何か変化は、ありますか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「自分のかかと(踵)を、何回か上げたり、下げたりできましたら、今度は、あなたの片方の足、自分のひざ(膝)から下の部分を、床から少し持ち上げてみることができますか?からだが不安定でしたら、近くのもの(椅子)に手をかけながら、自分の片方の足のひざから下の部分を、ゆっくりと床ら持ち上げてみると、自分のからだのバランスは、いかがでしょうか?」
「いま、自分の呼吸は、いかがでしょうか?あなたのからだに変化は、ありますか?(any change inside, this class for you, how is your breathing ?) 」
「あなたが、持ち上げている片方の(膝から下の部分の)足を、ゆっくりとしずかに、ぶらぶらと動かすことができますか?」「あなたが、自分の片方の足を少し持ち上げている時に、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」「いま、自分の呼吸に意識を向けることができますか?あなたの呼吸は、いま、いかがでしょうか?」「いま、自分の呼吸に意識が向かうときに、あなたの足の感覚は、いかがでしょうか?」
「あなたが、自分の足に意識を向けてるいるときに、あなたの呼吸に変化はありますか?」「正しいとか間違いとか、判断をしないでいますか?」「あなたのからだのバランスは、いま、いかがでしょうか?」
「あなたは、からだのバランスを、いま、取ろうとしていますか?(How do I balance ? keep balance, totally balance, any more discovery.)」「いま、あなたは、呼吸を感じていますか?」
「自分のからだのバランスを感じることができたら、また、最初のところに戻って坐ってみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」
「もとのところに戻り、(椅子に)坐ってみるとどんな感じでしょうか?(立っている方は、元のところに立った感じは、いかがでしょうか?)」
「いま、自分のかかと(踵)を少し(1インチほど、2〜3センチ)、床から持ち上げてみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」「自分のかかと(踵)を持ち上げて、疲れてきたら、ゆっくりと、また、床にかかと(踵)を戻してみるとからだの感じは、いかがでしょうか?何回か、試してみると、自分のからだの重さの感じに変化は、ありますか?」「あなたが、呼吸をしている時に、あなたのからだの重さに変化はありますか?」「あなたの気づき(発見)は、いかがでしょうか?」
「あなたのからだに、何か変化は、訪れていますか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「いま、あなたが、(椅子に)坐っている感じは、いかがでしょうか?」「あなたが、歩いている時と何か、違いはありますか?」「いま、あなたのからだの感じ(あなたのあたまのてっぺんから、あなたの足のつま先まで)、あなたのからだの感じは、いま、いかがでしょうか?」
「いま、あなたのからだの感じを楽しむことができたら、これまでの経験をみなさんで、シェアーしませんか?」
(注:伊東博訳『センサリー・アウェアネス』114頁から引用「忘れてはならないことだと思いますが、ヨーガが生まれた世界は、ともかくだれでもみんな地面に坐っているところであり、筋肉の弾力性が当然の規範となっていたところなのです、ヨーガということばの語源は、くびき(yoke)または抑制(restraint)なのです−つまりそれはもともと、変化しつつある感覚の世界から、理想との結合に向かっていく動きのための解放なのではなく、その動きから解放されることなのです。」と訳されていますが、伊東先生ご自身が、「動きのための」と「動きから」の部分に傍点を入れています。)
以上、簡単ですが、今日の夜中1時からのSAWの報告です。今日は、最後にマイケルさんが、参加者に「これまで1年半に及ぶ週末フリーのセンサリー・アウェアネスのワークショップを行ってきました。多くの参加者が、世界中から参加されてきたことの成果と今後10月以降のSAWの在り方について、次回の9月25日(土)のワークショップ終了後に、参加者とお話合いを持ちたい旨の発言で、終わりました。昨日の人現会の9月例勉強会で、10月の月例勉強会は、10月17日(日)午後2時からに予定致しました。当日までにZOOMのURL、ID、PW等を事前にお送り致します。よろしくお願いいたします。明日から秋の彼岸の入りです。今日は、関東地方は、台風一過で晴れました。みなさま、お元気で居てください。 伊藤 稔
SAW 2021年9月12日
今日の9月12日(現地アメリカは9.11ニューヨークのワールト・トレイド・センタービルの崩壊から20年目を迎えました。カリフォルニア午前9時)日本時間午前1時からのSAWの世話人は、昨(2020)年10月10日(土)、2021年1月16(土)、4月12日(月)、4月25日(土)、6月20日(土)に続き、6回目の世話人リチャード・ロウ(Richard Lowe;センサリー・アウェアネスのシャーロット先生から公認(1979年)され、センサリー・アウェアネス世話人グループ(Leader’s Guild)の初代会長を務めました。現在、彼は、カリフォルニア州のサンフランシスコ郊外のアラメダ市在住ですが、ご自身のHP(https://www.fullersense.com/?blm_aid=17454081)で、リチャード先生は、シャーロットの言葉(“What we are doing seems so physical. It isn't. It's just to wake up.” By Charlotte Selver)や日本でも「マインドフルネス」の言葉で有名になった、ベトナム人の臨済宗老師:釈一行(テック・ナット・ハン)の言葉(The past is already gone and the future is not yet there. Only in the present can we touch life and be deeply alive. By Thich Nhat Hanh)を紹介しています。
最初に、今日のZOOMホストのマイケルさんがリチャード先生の簡単な紹介をしました。リチャードさんは、シャーロット先生の最初のお弟子さんでSAF財団の設立・運営に大いに貢献してきた人です。今では、センサリー・アウェアネスのワークショップの世話人おじいちゃん(大御所:grandfather)です。と微笑ましく今日の参加者へ紹介しました。
世話人のリチャードさんの最初の言葉かけは、「ご自分の感覚のプロセスを大事に、静かに待ってみませんか?(Please get in touch with the process of feeling, dealing with your change inside and outside of you.)」「自分の中に静かな気持ちが訪れましたら、いま、あなたの居るからだの姿勢{(床に)横になって休んでいる人、(椅子に)座っている人、立っている人、歩いている人)}で、自分の片方の足を、自分の両手で、静かに触れてみませんか?」
「靴下(ソックス)を履いている人は、靴下を脱ぐことができますか?」
「自分の片方の足の裏をちゃんと見ることができますか?」「いま、自分の両手のひらで、自分の片方の足のつま先、足の指の1本、一本から、つま先、足の甲、足の裏、土踏まず、踵(かかと)、足のくるぶし(踝)まで、自分の両手のひらと指先で、触れてみるといかがでしょうか?」「自分の足の骨の1つ、1つが確認できますか?」「手の指先と足の指を組むことができますか?(NCの「朝のめざめ」の時のように、手の指先と足の指先を組んで、ゆっくりと大きく、静かに、自分の足首を回している様子を、画面を通して見せていました。)」「自分の手のひらで、自分の片方の足に触れてみると、自分の足が、自由に動くことの感じがありますか?」「自分の両手で、自分の片方の足に触れている感触は、いかがでしょうか?(contact touching your food, moveable, many joint there, foot around freely?)」「自分の足の土踏まず(arch of your foot)の感触はいかがでしょうか?」「自分の足のうらの柔らかい感じは、いかがでしょうか?」「いま、自分の両手で、じぶんの片方の足の感触を充分に、楽しむことができたら、その場所で、立つことができますか?」「立ってみませんか?(come to standing)」
「いま、両足で、床(地面)の上に立った感じは、いかがでしょうか?」
「自分の左右の足の感じは、いかがでしょうか?立つことで、左右の足に、違いを感じますか?これまで触れた片方の足、もう片方の足の感じは、いかがでしょうか?」「しばらく、そのまま、立ったままで居ることができますか?」「自分が、立ったからだの感じは、いかがでしょうか?」「いま、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「あなたが、立つことが充分にできたら、もう一度、元のところに戻り、もう片方の足先に、自分の両手で、触れてみませんか?」「最初に片方の足先に、両手で触れたように、もう片方の自分の足先に、両手で、触れて、もう片方の足先の感触を、楽しんでみませんか?」
「もう片方の足先も、最初の足先と同じように、動きますか?」「自分の足のつま先、足の指の1本、一本から、つま先、足の甲、足の裏、土踏まず、踵(かかと)、足のくるぶし(踝)まで、自分の両手のひらと指先で、触れてみるといかがでしょうか?」「自分の足の骨の1つ、1つが確認できますか?」「手の指先と足の指を組むことができますか?」「いま、充分にもう片方の自分の
の感触を味わうことができたら、また、その場所に立ってみませんか?」「いま、あなたは、立つことができますか?」
「いま、ここで、自分の在りように気づく経験は、いかがでしょうか?(here and now, deep experiencing, put on yourself, very experiencing practice)」
「センサリー・アウェアネスは、自分のからだに、すでに身に付いてしまっている生活習慣から、自分自身が自由になる感じは、いかがでしょうか?(Sensory Awareness helps free us from habitual ways we are limited in our perception and in our everyday functioning.)」
「いま、立つことができたら、自分の上体を、背骨(spine)を軸(中心)に、左右にゆっくりと、回してみることができますか?(注:NCの「あさの目覚め」で、立って、上体のぶら下がり、ぶら下がりから、上体を静かに、ゆっくりと背骨(spine)が1本、一本上に、上がるように上体を上に上がることに、任せて(許して)、上体がしっかりと立ち上がり、体が立ち上がったら、上体を左右に、静かに、回してみる感じでした。)」「自分の両腕が、自分のからだの上体(torso)に、しずかに絡みつく、感じは、いかがでしょうか?」「あなたのからだは、柔軟でしょうか?動くからだの上体は、いかがでしょうか?(flexibility, moveable)」
「いま、あなたは、立っていますか?あなたが「立つこと」の感じは、いかがでしょうか?」
「いま、ちゃんと、あなたが立つことができたら、今居るところ(部屋)で、静かにゆっくりと、歩いてみませんか?」「いま、あなたが、歩いてる途中で、立ち止まることができますか?」
「いま、あなたが、立ち止まって、立った感じは、いかがでしょうか?」
「また、ゆっくりと歩き出すと、あなたのからだの感じは、いかがでしょうか?」
「いま、あなたのからだは、元気ですか?(Are you resilient, right now ?)」
(注:resilientの意味について、ケンブリッジ辞書では、「able to be happy, successful, etc. again after something difficult or bad has happened」と説明がありました。)
「それでは、これまでの体験を、みなさんでシェアーしませんか?」
「今日の実習は、自分の体験に基づいています。自分の感性を信頼しながら、自分が自由に学ぶことです。(Its experiential approach offers a self-empowering way to regain our fuller embodied aliveness.)」
「いま、あなたのまわりの出来事に気づいていること、自分自身や身の回りの自然との対話を大事にしたいと思います。(Center discovery to keep dialog few moment settled down what going on around you.)」
以上、今日の朝1時からの世話人リチャードおじいちゃんのSAWの簡単な紹介でした。
もうじき、お彼岸です。地球上のどこに居ても、昼間の時間と夜が同じ(陽の出と日の入り)です。きっと北極と南極では、地平線に沿って太陽が横に動くのでしょうか?一度体験してみたいです。みなさま、お元気でお過ごしください。 伊藤 稔
SAW 2021年9月5日
今日の9月5日(現地カリフォルニア・LA時間4日午前9時から)午前1時からのSAWの世話人は、サラ(Sara Bragin)先生でした。彼女は、昨(2020)年10月24日、12月20日(日)、本(2021)年3月28日、4月5日、6月27日に続き6回目の世話人を務めます。彼女は、毎週末のワークショップのほかスモール・スタディー・グループの隔週日曜日の昼間サンディー・ワークショップにも参加者として参加し、同じ参加者へのフィードバックをメールで参加者全員にフィードバックをしてきました。先週のフィードバックが印象に残っています。例えば、以下の通りです。
Thank you for asking, Misty. I am grateful to know that all it has to take is for someone (even me?) to ask me to pause and feel what might be new …. for me to pause and feel what is new.
Just now, it's a heaviness at the bottom of my eyes, the possibility of tears, as I realize how impermanent my life is, our lives are. This very sense of heaviness which I also feel as sadness reminding me that I am sensitively alive. Loving this chance I have, now, and maybe in the next minute, too, to be here, really here. With the breeze as it plays around in the tree, with the stooped man as he walks along the sidewalk, with the breath that keeps my body alive, the click and clack of keys on my laptop as I smile at the thought of you reading this.
Does anything feel new in you right now?
With love,
Sara
シャーロット先生の「every moment is a moment」のことばが、サラさんの「Does anything feel new in you, right now?」の言葉とシンクロしているように思いました。さらに小池治道先生が、訳されたシャーロット先生の遺稿集“Every Moment is a Moment”の表紙の下部に、People who don’t love the moment are always trying to achieve something, but when one is on the way, every moment is “it”.という言葉があります。この言葉は、伊東博著『身心一如のニュー・カウンセリング』の“アウェアネスは「受け身」的なもの”(42頁)の中の『正法眼蔵』の「現成公案」を伊東先生が紹介している中で、「すなわち、自分のほうから萬法をあきらかにしようとするのは迷いであり、萬法のほうからやってきて、自分があきらかになるのが悟りなのである。受け身なのである。」(同書43頁)さらに、伊東先生は、「アウェアネスは覚知することをもちいず」と次の節(同書45頁)で「自己は諸佛なりと覚知することをもちいず」を引用して、「自分が悟ったのだと、わかっている必要はない」・・・「悟ったと意識することがなくても、行動や態度はおのずと変化しているであろう。」をそのまま英訳にした言葉では、ないでしょうか?
最初に、サラさんは、ゲシュタルト療法の創始者であるフレデリック・パールズ(通称:フィリッツ・パールズ)の言葉を引用して、「We, human being, enter the space, more alive, more sensation. All of us could be together.」(伊東先生も、パールズの言葉「アウェアネスそれ自体が、それだけで、そのままで、治療的でありうる(Awareness per se-by and be curative.私の注釈:ここでの「per」はラテン語でin spaceの意味があります。身体のアウェアネスは、動く空間的な中で、それ自身で自ずから起きる、存在する意味」を同書41頁で引用しています。))の言葉から始まりました。彼女は静かに、ゆっくりした言葉で、
「いまあなたが、パソコンやタブレットの画面に向かっていると思いますが、その自分の画面から離れて、みませんか?」(サラさん自身で、画面のなかで、ご自分の顔を横に向きを変えました。)
「いま、誰も自分の顔をみることは、ありません。みられることもありません。」
「それでは、いまの自分の感情を(顔)表情に現わしてみませんか?」「自分の顔が、うれしくて笑顔になったり、逆に悲しい顔、寂しい顔になったり、こころの怒りで鬼の形相になったりしますか?」
「表情だけでなく、からだを使って、いまの自分の感情をからだ全体で表現してみませんか?」
「どうぞ、自分のペースで、だれも見ていないスペースで、表情やからだを動かしてみませんか?」
「自分の感情のままに、顔の表情やからだを動かしている時に、あなたの呼吸は、いかがでしょうか?」
「いま、自分の自身のからだが、おもうがままに動いていますか?(your breath is changing? allow you be yourself. There are changing the presence inside you. )」「いま、あなたのからだは、ストレッチが必要ですか?」「からだが動きたいときは、その場で、立ち上がって、今あなたの居る場所を、あるいてみませんか?自分の居る部屋の中をゆっくりと四角く歩いたり、三角に歩いたり、丸く歩いたり、してみませんか?」「あなたが、ゆっくりと時間をかけて、ゆっくりと部屋の中を歩いてみると、からだの感じは、いかがでしょうか?」「ゆっくりと、からだを動かして、自分が落ち着いてくるまで、時間をかけて大丈夫です。」「歩きながら見ている(physical eyes)ものは、何ですか?」「あなたは、見ようとしていますか?」「それとも、何かが、観えてきますか?」
「それでは、もと居たところに戻って、しずかに目を閉じてみませんか?」
「いま、目を閉じてみると、あなたは、どんな感じでしょうか?(come to sense what it is, who it is)」
「いま、目を閉じて、何が観えてきますか?(smaller beyond seeing)」
「いま、あなたは、感じていますか?(do I feel each moment, stop knowing who I am.)」
「いま、いつもの普段の感じでしょうか?(How being your thought habitual of being compare the depth of feeling.)」
「いま、あなたのからだの空間の広がりはいかがでしょうか?(How wide am I ? How deep am I ?)」
「いま、あなたのからだの感じは、いかがでしょうか?(How am I, right now?)」
「あなたの存在は、いかがでしょうか?(Who I can be ? How deep your present being ?)」
「あなたのからだの痛みを受け入れていますか?(suffering pain, awakening ? sensation? come to the surface)」
「あなたは、いま、自分の呼吸に気づいていますか?」「いま、自分自身の呼吸に気づいているときに、あなた自身の存在は、いかがでしょうか?(sensing your breathing, sensory awareness start with today. becoming to be myself, losing myself, finding myself ?)」
「あなたは、自分のいのち(生きていること)を感じていますか?(How many moments in your life are you feeling, changing, seeing and feeling, right now ? Most of yourself or sitting is any sense supporting totally, return your breath always there.)」
「あなたは、すこしでも静かになりますか?あなたの中に静かさが訪れていますか?静かさの中であなたは、世界とつながっていますか?」
「それでは、これまでの体験(経験)をみなさんでシェアーしませんか?」
以上、簡単ですか、今日の夜中1時から2時30分(2時に終了しましたが、フィードバックが足りない人は、30分ほど延長しますので、そのままZOOMに残るようにアナウンスがありましたので、私も2時30分の最後10名ほどでフィードバックを行いました)までのサラさん世話人のSAWの報告です。 草々 9月5日 伊藤稔